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Skarocksteady Soundsystem

音楽と写真と暮らす毎日

奔別炭鉱 

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照り返す太陽光の反射によって目をやられながら早朝の雪が締まってる
時間帯に奔別炭鉱を訪れた。
ちなみに本坑は1900年開鉱、閉山は1971年ということになっている。










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三笠の象徴となっている竪坑は本日も荘厳であり、
早朝にも関わらず、先客2名が竪坑を写真に収めようと四苦八苦している。
そんな彼らを尻目に、山を登っていく。雪の感触は硬いが正午には足が沈んでしまうだろう。
時間との戦いになってくる。








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櫓に向かって右側に山に向かう道がある。進んで少し上った奥にはいかにもと言わんばかりの
ゲートがある。ここにありますと言わんばかりであります。
数週間はこの先獣以外は誰も訪れていないようだ。山はこんな状態ではあるが、とっくに熊も活動しているだろう。
ふきのとうが芽吹いている。











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ゲートを失礼した先は広大な敷地となっており、廃墟が点在している。
全部廻るにはかなりの体力の消耗が予想されるが、僕たちにとってはハイシーズン
本日も満喫したい。







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雪原に廃色のコンクリートに心躍る。
大体このビジュアルの場合は中身はがらんどうである。炭鉱跡地で探索をしているとき
こういうビジュアルの廃墟を遠くに見つけた場合、だいたいは無視される運命にある。








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だが序盤に現れたので意気揚々と覗いてみる。
工事に使われていた資材がそのまま放置されている。工事は昭和60年頃に終わったらしい。
だらしないといえばだらしないが、ありがとうといえばありがとうだ。







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建物の周りは雪がもろくいきなりの穴になっているので、注意して近づいていく。
子供の頃の雪に埋もれた経験がこの歳になって生きてくるとは
人間らしいではないか。









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内部は深く、落ちたらめんどくさい事になりそうだ。
積雪の凄さで雪があるからこそ辿り着けるなんて場合もある。












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似たような廃墟建物が続くが、この建物は少し大きめにできていた。
屋根に積もった雪が厳しかった冬を想像させる。
そういえばこの年はこの地域豪雪の年だったはずだ。










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窓が何箇所も開いており、人が常駐する建物だったのか。
せっかくのおどろおどろしい感じではあるが、本日は晴れている。
いつも曇りがいいなとか心のどこかで思っている。










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鉄がここまで朽ちているのは初めてだ。地面と同化してきている。
なんだか動物の骨を思わせた。いつの記憶なんだろう。









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中央部にはまた住友石炭の立ち入り禁止の看板が。
建物の中に鉄格子であきらかに様子がおかしい。空間の気配を感じる。








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覗いてみると深い穴で奈落の底に続いているのだろう。
やはり石を転がしてみるとしばらくは転がり続ける音がする。
キツネが迷い込んで・・・とか考えると嫌な気持ちになる。







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興奮して覗いていると、鍾乳石が頭をからかう。
先からたれる滴が頭皮に不快だ。








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時刻は南中に近づいてゆく。
時間はあるが足が沈んでいく・・・。





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北炭夕張平和炭鉱 未撰壜 

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運動公園をはさむ川沿いに歩いていくと対岸に廃墟が見えていた
何とか渡る方法を探したが
川の流れは激しく帰ってこれなく
なる可能性があるのであきらめた









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山の斜面には選炭場に向かっていた未撰壜投入施設が
不敵にも聳え立っている。
その建物が持つ強烈な印象ははじめて見た時のように
今でも鮮明に脳裏に焼きついている






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斜面を手をつきながら登り近づいていく
色々な種類の植物と廃色のコンクリートは
まさに遺構と言える。
また南国風の植物が鎮座している






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より自然に近い物から朽ちてゆくが
地面に接していない分、姿は消せなかった。
ゆっくりと時間だけが過ぎていく







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斜めになっている木製の階段を上る。
絶妙なバランスで保たれていて上るのに支障はないが
そんなことより手すりの細工に萌えた。





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北炭の消化砂袋






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反対側の水平坑口の出口となる。
同じように表面のコンクリートは砕け落ちブロックが現れている。
登ってからかなりの時間がかかったので
そっと鈴を鳴らした。







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坑口から見た先は未撰壜があった場所が
現在は競技公園となっている。
スコアボードが見えているがここは全くの異世界だ。






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先端部分へ
足元は腐った木と鉄の骨組みしかなく危険だが
いつも足裏の感触で進退を決めている。
手がかりにした鉄の枠に見たことのない大きい虫がいて
驚いたが、手を離すこともできず
共存を選んだ。













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そして誰も居なくなり
何も運ばれてこない。
いつかのあの日
人々はヤマを去った。

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北炭夕張平和炭鉱 坑口 

平和炭礦 009
平和炭鉱
1920年に石狩石炭から鉱区を引継ぎ、若菜辺砿として操業を続けたが、1930年に休止、その後の石炭増産に対応し、1937年に再開発に着手した。優良な鉄鋼コークス用原料炭を産出し、最盛期の1960年代には隣接する夕張鉱業所とともに夕張炭田の中核的な炭鉱として操業を続けたが、採炭条件の悪化などから夕張市清水沢・沼ノ沢の東部地区に開発された夕張新炭鉱に生産を移行し1975年に閉山した。(wikiより抜粋


夕張平和地区にはかつて炭鉱施設が点在していたが一部は自然に帰し
一部は平和運動公園として利用されている。
この記事は2013年晩秋の記憶であり、かなりの遅筆ぶりが伺える。
初回訪問は土日のどちらかだったと記憶し、競技を観覧する父兄たちに紛れて
奥に見えているズリ山に向かって歩いていった。










平和炭礦 010
植物の下は水没しており、早速水没する。
この植物はタチが悪く葉の部分に多量の水分を含んでいて
すぐに胸までびしょ濡れになった。
広大な敷地を見渡せばすぐに坑口が確認できるだろう。









平和炭礦 011
平和炭鉱 人道竪入
下部は少し埋もれてしまっているが、綺麗に残存している。
閉山は自分が生まれる数年前だがこれ程まで残っていると
感嘆につきる。








平和炭礦 012
一区水平坑口
すぐ右側に並んでいる坑口はほとんど埋もれてしまっている。
人道竪入と同じような装飾は見られない
この時期は仕事に遠征にとハードな毎日を過ごしていたが
この秋の日は忘れない。










平和炭礦 013
鹿に従い少し上に登ってみる。

水没し泥と緑、ズリ、鹿糞そして乾燥し帰路につくころは
車中独特な臭気が鼻をつく。
ひどく疲れ、一日の事を思い出し、いつしか眠りに入っていく
そんな休日と日常が繰り返されてゆく







平和炭礦 014
碍子がついたままの電柱が倒れている
やがて木材は自然に帰りいつかは碍子だけになるだろう。
以前立てかけられていた畳の下半分が
自然に吸収されていくのをとある廃墟で見たが
やがてはそうなるだろう。











平和炭礦 015
一区人道斜坑
周りには全く何の気配もしないが
この時は何故か振り返った記憶がある
そして広大な敷地には誰も
いなかった。


平和炭礦 017
平和炭礦 人道斜坑とある
苔と汚れでだんだん見えづらくなってきているが
しっかりと残っている。
この一年で北炭のマークを何回見ただろうか








平和炭礦 018
一区材料巻坑口
少し上ってみると坑口だらけに。
ヤマがあったということだが
その大半は自然に埋もれようとしている。
その痕跡を同志達が訪問して探し、帰っていく
本日は何人訪れたのだろうか?
破壊や落書きは無いが炭鉱跡には缶コーヒーの
空き缶がつきもののようだ。







平和炭礦 016
足元にはバルブが。
興奮して写真を撮っているとよく躓く。







平和炭礦 027
一区ベルト斜坑
周りは水没しており状態は悪い。
水が汚れていて水の流れも無く
この坑口には近づいていない。









平和炭礦 020
一区水平ベルト坑口
対面して未選壜に向かう水平ベルト坑口
が黒い闇とともに見えている。





平和炭礦 021
坑口の上部にはウィンチが設置してありそしてそのまま放置された。
斜坑から出炭された石炭はここを通って山の反対側に向かった。
薄暗い山の中に放置されているその佇まいは
少しだけ怖く寂しかった。








平和炭礦 023
水平坑口内部
コンクリートの周りは木だったようだが既に朽ちた。
3回訪問した中、運動公園で何らかの競技が開催されていた日があったが
その歓声が聞こえている中
僕はこの暗い穴の中に居た。
時代遅れの男を見る客観的な自分がいた






平和炭礦 028
密閉のコンクリートは砕け落ちてブロックが見えている
平和炭鉱のハイライト
未撰壜側に向かってみる


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