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Skarocksteady Soundsystem

音楽と写真と暮らす毎日

夏の日の尺別 

尺別 002
ある夏の日の尺別


前日の仕事を終え家に着いたのが0時
だいたい寝たのが1時過ぎ
そして朝の8時前には帯広入りしていた。

いつもこんな感じで。
羽幌炭鉱の興奮冷めやらないまま
前日に浦幌行きが決定しました。
あまり下調べしないで行く楽しみもあるが
この日は違っていた・・・。



札幌から十勝 十勝から浦幌へ
この日は浦幌炭鉱を訪れて札幌に戻るつもりだ
なんてことない道道で農村地帯をすり抜け
道道500号線へ
炭山 と書かれた看板で期待が高まる。
常室からあとは1直線。


その入り口で僕らを待っていたのは無情にも
通行止めのゲートである。理由は法面崩壊の為。
数ヶ月前に希望は絶たれた。
前日までの激務で疲れ果てていたが
ゲートからは歩くことにした。











・・・気味が悪いのである。
天気は曇り。だが暑い。いやな暑さだ。
もちろん誰も歩いてやいないしひどく静かだ
大量の虫がたかってくる。
数ヶ月しか放置されていないが
すでに大木が道路の真ん中に倒れている。
大木からは見たこともない大きいキノコが生えている。
三脚で押してみたらべシャっと水とともに弾けた。
右側の森からは今にも獣が走ってきそうだ。
左側の法面からは何かが転げ落ちた跡が。
気味が悪い森だ。
どうやら悪いセッティングに入ってしまったようである。
判断も早く勇退した
その時前方から車が。どうやってこの道に入ってきた?
迷彩服を着たサングラスの男は一瞥もせずに
僕らが来たほうへ去っていった。
足早にゲートへ戻ったが迷彩の男はどこかへ消えていた。
林道の抜け道があるのだろう。


尺別 001ある日の尺別生活館



時間は昼頃
どうしようもないので尺別へ行くことにした。
明日は仕事である。
時間の制限もあるのに
知らない土地でさらに遠くへ行くのはあまり気が進まないが・・・。
どこへ行っても圏外なので迷いながらなんとか
尺別原野東基線へ
相変わらず曇り。湿度高 そして暑い。
道の先には工事をしていた
交通整理の男に道を尋ねる
その男は冷たかった。怪訝そうにしている。



尺別 005生活館内部の黒板 女の子が手をつないでいる光景はもうこの地では見られない。
時が経ち荒れ果てているこの建物の中で
これほどまでにこみ上げてくる絵があるだろうか




尺別 006尺別給油所


給油所の前の草原に車を止めた瞬間
大量のアブが車めがけて襲い掛かってくる。
夏満喫。
しかしやはり気味が悪い。
あとで調べたらここら辺一帯は非常にヒグマ目撃が多い。
そんな感じの場所だ
1時間くらい滞在したが誰も通っていない。


尺別 004旭町購買の貯蔵庫らしい

尺別 003


もうだめだ帰ろう。
どこまで行っても鉛色の空に追われている。

国道38号線まで降り圏内へ
国道沿いにライダーハウスがあったので寄ってみる
敷地内に車をいれた途端すだれ越しに数人こっちを見ている。
少なくとも好意的には感じられない。
あくまでも排他的だ。
ボロボロの自販機から飲料を買い
逃げるようにして38号線へ

道端には装甲した右翼団体のバスが2台
物々しいスローガンの看板
屈折した愛国心を持つ保守派が幅を利かしている
写真に収めたかったが2度目通った時忽然と姿を消していた

漠然とした不安感のまま国道38号線を走らせていると
対向車線から覆面パトカーが前の車をパッシングしながら
すごいスピードで去っていった。
「あの車速度超過で捕まりましたね」



さらに走っていると突然
アーアーアーとけたたましい音でサイレンが。
びっくりした。見ると
道路の上のほうでは赤色灯が回っている。
速度警告システムだ


なんだここは・・・。


僕らは何かに追い立てられるようにして
逃げるようにしてこの地を後にした。

夜中に家に帰ってきたが
悪い夢でも見てたかのような
変な一日だった。
しかし
それは夢なんかじゃなく
カメラにはちゃんと数枚の写真が残っていた。


尺別
ある日の尺別給油所

天気 曇り

湿度 高い 

湿っている


そして暑い・・・。
 









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