金比羅火口災害遺構散策路
2014/01/30 Thu. 18:26 | 廃墟 |

災害遺構散策路はもう一つあるので少し移動してみよう。
火山ビジターセンター裏手に広がる金比羅火口の散策路は西山火口より町寄りにあって
散策路もアスファルトで整備されている。

周囲は2000年噴火以降砂防ダムとして整備されている。

入口には花で洞爺湖へようこそと書いた
展示もあり綺麗に整備されている。管理にはやはりお金がかかるので
募金箱も設置されていた。いくらかの気持ちを置いて
その先へすすんでみると明らかに廃な建物があった。

町営公衆浴場 やすらぎの家
1988年に建てられたやすらぎの家は災害1年前に改装したばかりであった。
地元民の憩いの場として利用されていたが熱泥流に飲み込まれてしまった。

窓という窓は割れ荒廃の歯止めはきかないようだ。
窓の下すりきりぐらいで泥がびっしり堆積しており
その泥の上には新たな植物が生まれていた。

浴場
自分の胸の上くらいまで泥が入ってきている。
これでも保存するときに掻き出したのだろうが、高温の熱泥流が押し寄せ
窓を破壊してなだれ込んだ。 恐ろしい

古い自販機
ロビーまたは脱衣所だろうか。
いつも回っているような数十年というレベルではない
14年前くらいの廃は生生しい。
そしてニュースの記憶も残っている。

桜ヶ丘団地 3号棟
実際には3棟並んでいたが2棟は壊され3号棟が保存されている。
ここにも熱泥流が押し寄せ
208世帯378人は泥流で家財道具も取り出せない状況になった。

廃となった建物の入り口ほど
在りし日の姿を想像させるものはない。
だが現在は悲しい光景しか残っていない。

郵便物は届くことはない。
住所が無いのだ。

割れた窓から手を伸ばして適当にシャッターを切ったが
残酷なまでの無機質で静寂が支配する内部が撮れていた。

噴火も落ち着き住民が家財道具を
回収する時 直視できただろうか。

よく見ていただいたらわかると思うが1階に見えている部分は
2階である。1階は火山によってできた新たな大地に埋もれ
地下室となってしまっている。

木の実橋
国道230号線に架かっていた木の実橋にも泥流が押し寄せ
100mほど橋ごと流された。
流された橋は上の写真の
2階の右端の家に激突して現在は丘の上に
不自然な形で留まっている。
※参考資料
洞爺湖町 二つの火口散策路ガイドマップ
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有珠山西山山麓火口散策路 2
2014/01/30 Thu. 15:33 | 廃墟 |

道南バス
ヘッドライトは丸目の4発。時代を感じる。
インパラみたいだ。

バス路・・までは読める。
町道にはバスが通っていたのだ。麓より少し上方へ登ったところ
勾配も厳しかったのではないか。

さらに進むと幼稚園の看板があった。
ということはこの道はスクールゾーンでおおくの児童が通っていた
道だと思われる。現在の姿からはまったく想像もつかないが。

そしてその先にすぐやはり建っていた。
とうやこようちえん
被災した地にあったのは避けようの無かった事実で
ようちえんという事が悲惨さを倍増させている。

とうやこようちえん
もちろん誰もいなく怖いほど静かだ。
屋根にあいている穴は噴石によるもので
ここには多数の噴石が爆発で飛んできたそうだ。

内部は荒れたい放題の様相
天井に空いた穴によって崩壊の速度が他の建物より速い。
そして入り口にはまた南国調のあの植物が。

とうやこようちえんスクールバス


・・・この滑り台
今では問題になりそうな角度の滑り台だ。
いろいろな遊具が当時のまま放置されている。

この道も地盤が隆起して歪んでいる。
非常に歩きにくい。
この日は平日ということもあってか、
家族連れ1組とカップル1組しか遭遇しなかった。

この歪んだ町道付近には何故かバッタが大量発生していた。
歩いていると踏んでしまいそうなぐらいの量だ。
足音で驚かしながら歩いた。

そのバッタを狙う猫。
麓の住民の話によるとこの猫は噴火の際どこかから現れて
迷子になっていたのを、そのまま飼ったらしい
ちなみにこの猫 バッタが好物らしい・・・。
道端でゆで卵ならぬ元祖 焼卵というものが売られていた。
手作りの看板には力強い字で「元祖!」と謳っていたが
炭火の上に卵を並べて焼いただけのものだ。
そしていかんせん焼いてあるので
硬い殻と薄皮の間に水分の膜ができないため
信じられないくらい殻がむきずらく
むいていて可食部が1/3ほど失われた。
有珠山西山山麓火口散策路
2014/01/30 Thu. 13:24 | 廃墟 |

西山火口散策路
2000年に噴火した西山火口付近に設定された散策路。枕木を敷き詰めており、子供から年配の来訪客まで容易にアクセスできる。枕木は鉄道のレールの下に敷かれていた枕木である。駐車場からは隆起により水没した道路(旧国道230号)が見える。旧230号線に沿って南下すると地殻変動によって隆起し階段状に破壊された230号線が現れる。噴火から年月が経過し一部の火口には水が溜まるなどしているが、火口の辺縁からは水蒸気が立ち上る。噴火によって破壊された菓子工場遺構、旧とうやこ幼稚園も保存されている。(wikiより)

旧国道230号線
隆起によって歪んだ国道は水没し池となっています。
以前はこの池の中に取り残された白い車があった気がしたが、見つけられなかった。
水位により全没していると思われます

散策路横には町道が走っていたが隆起して断層化してしまっている。
この町道は1977年の噴火の際に避難路として整備されたが2000年噴火により
もはや機能していない。

散策路を進むと火口が見えてくる。
火口は三つありこの地帯は地熱帯となっておりあたりからは蒸気がたち上っている。
気温が高いせいか蒸気を見逃したかいずれにせよ写真に収めてないあたりが
僕のよいところである。

町道に更に平行して通っていた旧国道230号線は
植物により路盤を辿るのは困難になっています。
かつて車をとおしていたとは思えないほどに激藪で折れた電柱、
交通標識が道だったことを教えてくれています。

裕福だったと思われる家が放置されている。
シャッター外壁を見る限り、まだ綺麗で噴火当時は新築に近い状態
だったのではないだろうか。
この家庭の無念は想像に難しくない。

家の傍らには車が駐車されたままになっている。
駐車した時にもう二度と乗ることは無くなってしまう事を
誰が想像できたか。

この写真は7年前Turtleときた時にも同じように撮影したが
その時の写真は全て過去に失われた。
記憶で覚えている映像にこうしてまた出会えるなんて変な気持ちだ。
それだけこの地は時間が止まっているということだ。

これは菓子工場だったところ。
これも記憶のとおりの姿でそこに放置されている。
何も変わっていない。
当時「廃」をはじめたばかりの頃で強烈に心に残っている。
すべてあの時のままだ。
・・・。
記憶の片隅で眠っていた物が
一瞬で引き出され
その記憶はまるで昨日の事の様に
感じられる。
富野じん芥焼却場
2014/01/04 Sat. 12:41 | 夕張市内 |

夕張市富野じん芥焼却場
夕張を旅していると日産何百枚もの写真が撮れる。
気がつけばメモリは何千枚となり1物件につき数枚しか撮らなかった物件は
記憶の彼方に消えていく。
写真を整理していて日の目を見るのだが
この物件に関しては10枚しか撮っていない。
これをブログに書こうってんだから奇人も奇人だが
その時の僕には何かしら感じるものがあったのでここに掲載とす。

この建物の中枢をなすシャッターに廃れた看板が立てかけられている
即ち現役ではない。 という事であろう。
看板はなんともいえない味がでている。
田舎に行くと見られる金鳥や親子わた
なんかのホーロー看板マニアがいるのもうなずける話だ。

スピーカーも役目が終わった。
作業中の色々な連絡事項を伝えたであろうこのスピーカーも
今は音を出さないということでこの施設の終わりを伝えている。

事務室
椅子にたまった埃が年月を物語る。
黒板にはまばらに作業の日付が書かれていた。
日付が何年の物なのかはもちろんわからない
書いたときには次にくるその日なのだから。

敷地内の傍らには一軒の家が。
壁の色が廃な感じです。
いやな予感はしますが・・・。

・・・非常に昭和だ。
重くどんよりしています。
門灯が不吉に感じます。
くもの巣に引っかかった小さな虫たちが
干からびて
風に揺られています。
扉は幸い鍵がかかっていました。

窓の隙間から撮ってみると
後期は物置として使っていたようです。
寂しさだけが残っています。

防犯連絡所
と貼られた裏口。裏口の周りには信じられない量の
羽虫の残骸がくもの巣に引っかかっていました。
見ているとやけに足の長い蜘蛛がへつりながら
逃げていきました。
気持ちが悪いです。
一応取っ手に手をかけてまわしてみると開きました。

あけると強烈な臭気が鼻をつきます。
何かよく分わからない死骸の上に大量のカビが
生えていました。
各地を写真を撮ってまわっていると
色々な生と死に遭遇します。
生き物たちは最期の場所に
こういった遺構や廃墟などを選ぶことが多い気がします。
写真を撮っているときれいな
物ばかりじゃないという事。
表に出るのはごく一部の物で
明らかにされない裏側ではいろんな現実があります
訪問日2013/09/11 正午
気持ちの晴れない一日だった記憶がある。
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