炭鉱の町に生きた 2
2013/10/16 Wed. 00:05 | 廃墟 |

ここは炭坑があった町。
閉山後はジリ貧で特になにもできないまま最期の瞬間を待っている。

歪んでしまった家は異空間となっている。
ブラックアウトしてますがこの家の主の背広がかかっていました。
向かいには旅館もあったぐらいの町だったのに
最後の住民となって何年たったのだろう。

裸電球がさみしく残っています。
暗かったのでしょう
違う電源からも線を引き込み輪状にした線に電球に載せています
電球も2個ならさみしくないでしょう。

家財道具もそのままに放置されています。
日本人形だけは誰もいなくなったあの時を見ています。
鹿の角が転がっています・・・。
置いてある電話が鳴ることはもうありません

この家の横には蔵があります。
三井風の紋がついています。
しっかり残っているなと思ったら屋根が落ちていました。

防火水そう
錆びても錆びても直す必要はありません。

この家の方は多分亡くなってしまったのだろう
年老いて引き取り人もいないのでしょうか。
窓が割れている空き家だと思っていた家には
生活の跡が確かに残っていた。
最後に片付ける人間もいないまま放置された。
日本人形はあの日どんな光景を見たんだろう。
遠くのほうで正午を教えるサイレンがアーアーと鳴った。
僕は開いていた窓のカーテンを元通りに閉め
そっと立ち去った。
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